【ゴロ】銀杏(ぎんなん)中毒 覚え方

銀杏中毒とは

秋になると出てくる中毒です。第120回医師国家試験で出題され、SNSでもかなり話題になりました。「食後まもなく痙攣した小児」というシチュエーションで銀杏を思い浮かべられるかが勝負です。

原因物質はギンコトキシン(4’-O-メチルピリドキシン)。名前のとおりピリドキシン、つまりビタミンB6とそっくりな構造をしています。

なぜ痙攣するのか

ギンコトキシンはビタミンB6と構造が似ているため、競合的に拮抗します。その結果、ビタミンB6の補酵素型であるピリドキサールリン酸(PLP)が欠乏します。

PLPはGABAを合成する酵素(グルタミン酸脱炭酸酵素)の補酵素です。PLPがないとGABAが作れません。GABAは抑制性の神経伝達物質ですから、これが減ると神経がブレーキの効かない状態になり、痙攣が起こります。

原因がビタミンB6欠乏なので、治療は当然ビタミンB6製剤の投与です。ここまで理屈でつながっているので、一度覚えれば忘れにくいはずです。

銀杏中毒のゴロ ぎんなんで、ロクでもない痙攣

「ロク」でビタミンB6を拾います。ロクでもないことになるのは、だいたい食べ過ぎたときです。

銀杏中毒の機序

ぎんなんで、ロク(ビタミンB6)でもない痙攣
→ B6欠乏 → GABAが作れない → 神経が興奮 → 痙攣
→ 治療はビタミンB6

小児は少量でも危険

大人がつまみで食べる分にはあまり問題になりませんが、小児は7粒程度でも発症しうるとされています。小児は体重あたりの摂取量が多くなるうえ、B6の貯蔵も少ないためです。

症状は摂取後1〜12時間ほどで出現し、嘔吐、痙攣、意識障害が中心です。焼き鳥や卵による食中毒を疑うには発症が早すぎる、というのが鑑別のヒントになります。

国試ではここが問われる

問われるのは原因物質がビタミンB6の拮抗薬であることと、治療がビタミンB6であることの2点です。「食後まもなく痙攣した小児」で、選択肢に銀杏や枝豆が並んでいたら銀杏を選びます。

ビタミンB6欠乏で痙攣、という発想はイソニアジド(INH)中毒と同じです。INHもビタミンB6を消費して痙攣を起こし、治療はビタミンB6。セットで覚えると効率的です。

参考

ギンナンの食べ過ぎに注意しましょう(日本中毒情報センター)

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