【ゴロ】壊疽性膿皮症を合併する疾患 覚え方

Pyoderma gangrenosum皮膚科

壊疽性膿皮症とは? 覚え方

壊疽性膿皮症(英語 Pyoderma gangrenosum:PG)は、紅斑が急速に拡大し、辺縁が堤防上に隆起した、潰瘍を繰り返す疾患です。壊疽性膿皮症が見られる場合は、合併する疾患であるクローン病、UC(潰瘍性大腸炎)、MDS(骨髄異形成症候群)、白血病、大動脈炎症候群などを精査する必要があります。炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2020で調べようとしましたが、有料でした。日本消化器病学会の ホームページからクリニカルクエスチョンのタイトル一覧だけ見ることができます。

語呂合わせ
蝦夷(エゾ)の黒牛がドスドス吐いて 大炎上

壊疽性膿皮症 覚え方

蝦夷(エゾ)の:壊疽性膿皮症
黒: クローン病
牛が:UC(潰瘍性大腸炎)
ドスドス:MDS(骨髄異形成症候群)
吐いて: 血病
大炎上:大動脈炎症候群

壊疽性膿皮症 医師国家試験過去問

壊疽性膿皮症の画像は医師国家試験に何回も出ているので過去問でチェックしましょう。

110G58
38歳の女性。左下腿の潰瘍を主訴に来院した。3か月前から母指頭大の紅色結節が出現し、中央が潰瘍化した。自宅近くの医療機関で抗菌薬を処方されたが、潰瘍がさらに拡大したため受診した。左下腿の写真を別に示す。一般細菌、真菌および抗酸菌培養はいずれも陰性であった。皮疹部の病理組織所見では真皮全層に好中球浸潤がみられるが血管炎像はない。
この患者で合併を疑うべき疾患はどれか。2つ選べ。

a 糖尿病
b 潰瘍性大腸炎
c 甲状腺機能低下症
d 弾性線維性偽性黄色腫
e 骨髄異形成症候群〈MDS〉

解答:b,e

107E47
33歳の女性。右の側腹部の皮疹を主訴に来院した。1か月前から疼痛を伴う潰瘍を形成し、徐々に拡大していた。同時期から時々下腹部痛と下痢とを認めている。潰瘍から細菌は検出されていない。皮疹の生検組織で真皮全層に密な好中球浸潤を認める。初診時の右の側腹部の写真を別に示す。
最も考えられるのはどれか。

a 褥瘡
b 尋常性狼瘡
c 基底細胞癌
d 壊疽性膿皮症
e 血栓性静脈炎

解答:d

106A49
45歳の女性。左下腿の皮疹を主訴に来院した。1か月前に左下腿に紅斑が生じ、急速に拡大してきたという。30歳時に潰瘍性大腸炎と診断され、自宅近くの診療所でメサラジンの内服治療を受けている。意識は清明。身長158cm、体重52kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧134/80mmHg。呼吸数16/分。左下腿に巨大な潰瘍を認める。潰瘍面の細菌培養は陰性である。左下腿の写真を別に示す。
診断として最も考えられるのはどれか。

a 蜂巣炎
b 環状肉芽腫
c 基底細胞癌
d 壊死性筋膜炎
e 壊疽性膿皮症

解答:e

参考文献

病気がみえる vol.14 皮膚科
あたらしい皮膚科学

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