ニコルスキー現象とケブネル現象の違い

nikolsy_Köbner_thumbnail皮膚科

ニコルスキー現象とは

ニコルスキー現象(Nikolsky phenomenon)とは、健常皮膚に圧迫や摩擦を加えると、簡単に表皮剥離や水疱を生じる現象です。 天疱瘡、表皮水疱症、SSSS(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)、TEN(中毒性表皮壊死症)などで陽性となります。水疱症の中でも尋常性天疱瘡と落葉状天疱瘡はニコルスキー現象陽性ですが、類天疱瘡、疱疹状皮膚炎は陰性なので注意が必要です。

ニコルスキー現象のわかりやすい動画

TEN(中毒性表皮壊死症)に伴うNikolsky現象の動画です。簡単に表皮剥離をしていることがよくわかります。

youtubeより引用

ケブネル現象とは

ケブネル現象(Köbner phenomenon)とは、健常皮膚に摩擦や日光などの刺激を加えると、病変部と同様の変化を生じる現象です。乾癬、扁平苔癬、扁平疣贅、自家感作性皮膚炎などで陽性となります。

扁平苔癬の画像

例えば 扁平苔癬では、健常皮膚部に刺激を加えた場合に、以下の写真のような病変部(扁平に隆起した局面)と同様の変化が出現します。

James Heilman, MD, CC BY-SA 3.0 , ウィキメディア・コモンズ経由
Ian Furst, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由
Av DermNetNZ.org.
Lisens: CC BY NC ND 3.0

ニコルスキー現象が陽性となる疾患の語呂合わせ

参考文献

病気がみえる vol.14 皮膚科
あたらしい皮膚科学

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