大腿神経とは?解剖・支配筋・感覚枝

femoral-nerve解剖

大腿神経とは?解剖

大腿神経(読み方:だいたいしんけい、英語:Femoral nerve)は、腰神経叢(L2~L4)から出て、大腰筋と腸骨筋の間から、筋裂孔を通り、大腿前面の皮膚や筋肉を支配します。大腿神経から分かれる伏在神経は、内転筋管を通って下腿から足背内側面に分布します。内転筋管内で伏在神経が圧迫されると、膝や下腿に疼痛が生じることがあります。

Henry Vandyke Carter, Public domain, via Wikimedia Commons, adapted

大腿神経(L2-L4)の支配筋・感覚枝

神経支配筋感覚枝
大腿神経
-筋枝
腸腰筋, 恥骨筋, 縫工筋, 大腿四頭筋伏在神経, 前皮枝
Dr. Johannes Sobotta, Public domain, via Wikimedia Commons, adapted
Henry Vandyke Carter, Public domain, via Wikimedia Commons, adapted

大腿神経伸展テスト(FNST:Femoral Nerve Stretching Test)

大腿神経伸展テスト(FNST)とは、L2~L4の神経根圧迫症状を調べる検査です。

FNSTで疼痛が誘発された時は、椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症によるL2~L4の神経根障害を考えます。大腿神経伸展テストは、腹臥位で膝を屈曲させ股関節を伸展させます。大腿前面に放散する疼痛が生じれば陽性です。

FNSTの方法は下の動画で見たらわかりやすいです。

大腿神経のわかりやすい動画

英語の解説ですが、図がわかりやすいです。

おすすめ参考書・教科書

プロメテウス解剖学 コアアトラス

プロメテウス解剖学 コア アトラスは解剖のイラストがきれいでわかりやすいです。

神経だけに特化したページがあり、特定の神経の走行をイメージしたい時に便利です。神経以外にも動脈、静脈、筋肉に特化したページもあります。

注意点としては、実際の臓器の写真は掲載されていないため、別に購入する必要があります。

医学書ってお金がかかりますよね。半期だけ必要な教科書があり、お金をどぶに捨てた気持ちになる時がありますが、解剖学の教科書はずっと使います。

研修医になっても読み返す価値のある本です。長い目で見ればコスパの良い本だと思います。

解剖学カラーアトラス

解剖学カラーアトラスは、解剖学実習で実際に見る臓器の写真が大量に載ってます。

イラストでイメージを付けた後にこちらで実物を見ながら勉強した方が頭に残ります。

実地試験はイラストだけ覚えても太刀打ちできません。必ず買いましょう。

グレイ解剖学

友人はグレイ解剖学を使ってました。好きな人は好きです。

大学の本屋さんで手に取ってみて、自分に合った教科書を買いましょう。

イラスト解剖学

イラスト解剖学はマンガで解剖を楽しく勉強できます。肩の力を抜いて楽に読み進められます。

医学部1年生でも理解しやすいと思います。

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