フェンタニルとレミフェンタニルの違いとは?

レミフェンタニルは全身麻酔の鎮痛に使用
フェンタニルはがん性疼痛慢性疼痛救急外来ICUでの鎮痛に使用される

フェンタニル、レミフェンタニルはオピオイドに分類される。

レミフェンタニルは超短時間作用型オピオイド。手術時に投与量を素早く調整できるため、国内では全身麻酔の鎮痛に限られる。鎮痛作用は約1分で発現し、約5分で消失するため、手術終了後の呼吸抑制などの副作用リスクを軽減できる。

フェンタニルはオピオイド鎮痛薬として貼付剤が開発されており、モルヒネより便秘などの副作用が少なく使いやすい。血管拡張作用が少ないため、循環動態が不安定なケースで使いやすい

フェンタニルレミフェンタニル
適応中等~高度のがん性疼痛
手術時の鎮痛
中等~高度の慢性疼痛
全身麻酔の導入や維持
禁忌筋弛緩薬の使用が禁忌の患者
呼吸抑制を起こしやすい
けいれん発作の既往
喘息
本製剤に対する過敏症
本剤成分orフェンタニル系化合物
に対する過敏症
副作用呼吸抑制
依存性
悪心嘔吐
眠気
便秘
搔痒感
血圧低下、徐脈
悪心嘔吐
悪寒
筋硬直
呼吸抑制
腎障害時慎重投与だが比較的安全に使用可使用可
肝障害時慎重投与使用可
薬剤投与量作用発現持続時間持続静注量
フェンタニル0.025~0.25mg1~2分30~60分0.025~0.25mg/時
レミフェンタニル1.5μg/kg1~3分3~10分0.5~15μg/kg/時

参考文献
薬がみえる
ICU book
ICU/CCUの薬の考え方、使い方

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